CASE 01コスプレイヤー

印刷が叶える妥協なき自己表現

大阪出身のコスプレイヤー・kurowko(クロコ)さん。
そのクオリティは海外でも評価され、日本のポップカルチャーを紹介するコーナーを持つデンマーク国立博物館から写真展示の声がかかったほど。日本のアニメ文化を愛し、視野の広い活動をするクロコさんがソクプリをどのように活用しているのか伺いました。

クロコさん

Intervieweekurowkoさん

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独創的なアイデアから生み出される衣装でアニメやゲームのキャラクターに扮するコスプレイヤー。コスプレを活かした地域活性やイメージ向上に取り組んでおり、マナー向上講座やコスプレ初心者向け講座の講師を務めるほか、児童養護施設への慰問、コスプレ撮影会のコーディネート、日本のアニメに興味を持つ海外旅行者のアテンドなど幅広く活動している。市民公益活動団体「コスプレで世の中盛り上げ隊」代表。

キャンバス生地から衣装を

クロコさんはコスプレイヤーとして活動されているとのこと、この凛々しいお姿はなんというキャラクターですか?

ありがとうございます。これは『ジャンケットバンク』っていうマンガの雛形春人というキャラクターです。

クールでドキドキします。当社の大判印刷がコスプレにどうお役に立っているのか想像がつかないのですが、どんなふうに活用いただいているんでしょうか。

ソクプリさんのキャンバス生地印刷で作ったクリムト風の布で、キャラクターからイメージを膨らませて考えたオリジナルジャケットを仕立てました。

  • クロコさんがオリジナルジャケットを紹介している様子
  • クロコさんがオリジナルジャケットを着てコスプレをしている様子

キャンパス生地印刷を活用したオリジナル衣装はスタジオ撮影でも活躍

キャンバス生地プリントでジャケットを!驚きました。

雛形春人は画家さんなんです。作品の中でキャンバスに絵を描いているので、「他のどれでもなく、ソクプリさんのキャンバス生地で何かしたいな」って考えて。

キャラクターにちなんだオリジナル衣装ができないか、が出発点だったんですね。

はい。実験的に作ってみたんですけど、楽しかったです。これまでにも、撮影で小道具として使ったひまわりの花束も印刷注文したキャンバス生地からハサミで切り抜いて作ったり、防炎素材の布ポスター印刷発泡パネル印刷を使って『炎炎ノ消防隊』っていうマンガで消防官が持ってる“まとい”を作ったり、いろいろ活用してます。

  • クロコさんが自作したひまわりの花束を持っている様子
  • クロコさんが自作したまといを使ってコスプレをしている様子

大判印刷だから表現できるこだわり

印刷した紙や布から小道具や衣装までも制作するという発想に目からウロコが落ちました。こういった手法はコスプレイヤーさんの間では一般的なんですか?

あんまりメジャーではないかもですね。例えば今着てるこのジャケットの生地も印刷なんですが、他の人が作ろうと思ったら緑色の生地を買ってきて、自分で一生懸命バラを描くかも。

気が遠くなりますね。

手で書こうと思ったら、パソコンで文字やデザインパターンを起こして、それをトレーシングペーパーでなぞって、布に写して、着色...と、かなり手間がかかります。ソクプリを知る前に、そういうふうに作ったこともあるんですけど、ものによってはお手上げですね。

そう思うと、印刷でコスプレの表現が広がりますね。

ありがたいです。もう本当に嬉しいです。このバラの柄も、染めじゃなくて織られている感じを再現しようと思って、糸の目っぽいパターンを細かく入れてるんです。

わ、ほんとだ。印刷データに織り目風の模様を入れてあるんですね。

クロコさんがインタビューに答えている様子

ささやかなこだわりなんですけど、縦糸・横糸の織り感、高級感をこの生地で出そうと思って。手描きでこういったこだわりを表現するのは難しいかも。印刷だからできることだなと思います。

仲間うちから社会との交流ツールへ

そもそもコスプレはいつごろからされるように?

10年ちょっと前かな。

なにか、きっかけになった作品があったとか?

物心がついた頃からアニメやマンガ、ゲームが好きでした。いちばん最初にピンと来たのが「遊戯王」。アニメらしく、マントがバッサァァァってするその表現がすごい面白くて。その後だいぶ経ってから、「ポップンミュージック」っていうゲームのキャラクターでコスプレをしはじめました。

やっぱりそれは作品を観て楽しむだけじゃなく、「なってみたい」という思いが強かったんですね。

そうですね。好きなキャラクターと同じ服を着ていると、「そのキャラが好きなんだな」ってことも、どれくらい好きなのかも、見てる人にすごく伝わる。それがいいなと思って。当時の私にとってコスプレは、仲間同士のコミュニケーションツールでした。

一方で、市民公益活動団体を立ち上げて地域の活性や海外からの旅行者へのPRなど、幅広く取り組まれているのだとか。こちらは仲間同士のコミュニケーションというよりは、かなりパブリックな活動ですよね。

それはですね、コスプレは仲間と遊ぶためのツールなんだってことが家族になかなか伝わらなかったので、外堀から埋めようと思って。

外堀から?

例えば地域で町おこしをするぞって時に、コスプレを使った提案をする。それが実現して新聞で記事になったら両親も「うちの娘がこんなんやってる」って自慢になる。

なんと頭のいい。

それともうひとつ。今はそうでもないですけど、「オタクだから」ってからかわれた時代があったと思うんです。それがすごい嫌で。「アニメ好きですけど、何か?」「マンガめっちゃ描いてますけど、それが?」っていうふうに、みんなが自信を持って言えたらいいなと。

すごく視野が広いですね。

身近な人たちに理解されなかったのが悔しかったんでしょうね。最初は仲間とのコミュニケーションツールでしたが、いろいろと活動してるうちに今では社会と関わって交流するためのツールにもなりました。

クロコさんの星のカービィ/マルクソウル(擬人化)のコスプレ

仲間とのコミュニケーションツールとして始めたコスプレはいまや芸術の域に

クロコさんが思い描く次の「ソクプリ」活用

制作手段の広がりとともに、コスプレをすること自体も外に向けて広がった感じがしますね。印刷を活用した衣装作りができるとできないとでは、活動の幅って変わりますか?

変わるんじゃないかな。逆に今となっては、こういう方法があるって知らなかった自分が想像できない(笑)。

大判印刷を使って次はなにをするか、もうアイデアはあるんですか?

そうですね。ピカソのゲルニカって作品をモチーフに絵を描いて、トータルで3メートルになるようにソクプリさんで印刷しようかなって考えてます。印刷したものをスタジオに持って行って、このキャラクターが芸術の世界に入りこんだような写真を撮ろうと思って。

これまでに制作した、キャンバス生地を活用したアート作品も独創的なアイデアに溢れる

おもしろいですね。手で描いたものを拡大印刷して、それを背景にする。

デジタルで描いた絵を合成しようかなと思って少し描いたんですけど、途中で「違う」って思って。もっと手で描いてる感じが欲しいなって。

じゃあ、それもいずれ写真作品として公開される。

その予定です。

楽しみにしています!今日はありがとうございました。

クロコさんが活用した商品はこちら

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