CASE 02レストランオーナー

100年続く老舗看板と共に愛されるお店を

「自分の作った料理が真ん中にあって、夫婦が楽しそうにしてる。その姿を見てえぇ仕事やなと思った」と話すのは、創業100周年を迎えたレストランの4代目オーナー・小山奉紀(こやまとものり)さん。大阪府八尾市を東西に走る国道25号線、通称:奈良街道沿いで大正13年頃から続く老舗店にとって、ソクプリを活用した広報とはどんな存在なのか伺いました。

クロコさん

Interviewee小山 奉紀さん

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1977年、大阪府八尾市生まれ。曽祖母が開いた「れすとらん高砂」に小学生のころから出入りする。高校生になるとホールで接客を担当しながら調理補助も兼任し、21歳で本格的に厨房へ。当時在籍した職人たちの仕事を見て料理を覚え、現場で経験を積んだのち調理師免許を取得。2023年には先代の父から店を受け継ぎ、4代目として日々、腕をふるう。

「何屋なん?」に答える看板

創業以来およそ100年ずっと変わらず、この場所で営業されているとか。

建物は1978年に建て替えたんですけどね。初代の曽祖母がここで小さいうどん屋をはじめて、敷地の角を住まいにしてたと聞いてます。

そうでしたか、ひいおばあさまが。

10代で出産してすぐ、旦那を亡くしたそうです。母一人子一人、食べていくためにって感じですかね。僕が19の年に96歳で亡くなったんですが、とにかく強いばあちゃんでした。

小山さんで何代目ですか?

4代目になります。2代目がばあちゃんの息子で僕の祖父、3代目が父です。

親子代々で繋いでこられたんですね。弊社のソクプリへはオリジナルサイズの電飾用バックライトフィルムと写真光沢紙をご注文いただきましたが、どのようにご活用いただいているんでしょうか。

角に電飾看板があるのと、通り沿いのガラス付き掲示板に季節ごとのコース料理案内を貼り出してます。今だと鱧と車海老を使った夏のコースですね。

  • 大通りでも視線を誘う看板
  • レストラン高砂の看板

趣あるポール看板の中ほどで視線を誘う内寸1,310mm×1,310mmの電飾パネル用印刷。
特別サイズにてラミネート加工込み14,000円(税込)。

レストラン高砂の外観写真

料理写真を大きく扱ったコース案内は1,470mm×730mmの写真光沢紙で4,499円(税込)。

通り沿いの掲示板はポール看板より新しそうに見えます。

前はここに手作りの木製看板があったんです。それが朽ちてきたので付け替えて、10年ほど前から季節ごとの案内を貼るようになりました。

以前の看板はどのように使われていたんでしょうか。

ラミネートしたやつをちょこちょこ貼ってたかな。「ランチやってます」とか、「なになにあります」みたいなことを大きい字にして分割して貼る、なんてことをやって外にアピールしてましたね。

歩道を歩いてる方や、信号待ちで停まる車に向けて。

そうですね。よく「なに屋か分からん」って言われるんです。それをなんとかせなあかんなって。

なに屋か分からん、というと?

店を建て替えた時にファミリーレストランとしてリニューアルして、メニューをどさっと増やしたんです。

日本初のファミリーレストランがオープンしたのが1970年7月。ファミレスブームが起きて日本に定着しはじめた時代ですね。

そうです、そうです。それまで、うどんや寿司、仕出しでやってたんですが、ファミレスブームを見越した3代目が洋食を取り入れました。そしたら「結局なに屋なん?」とか「ハンバーグあったんや!」とか言われたりして。

このお店で食べられるものを、ちゃんと発信していかなあかん、と。

いい説明の仕方をずっと探してたんですけど、貼り出すものをこまめに変えることで「あそこ、あんなメニューもあるんや」と店の前を歩く人に気付いてもらうのが、ウチには合ってるんかなと思ってます。

  • 特大えびフライ&デミグラスハンバーグ定食の写真
  • 蟹鍋など豪華な料理写真

「あったんや!」と言われることもあるが、手ごねでソースも手作りの看板メニュー・ハンバーグ。居酒屋のようなメニューまで。
10名〜72名様まで収容可能な大小個室宴会会場ご用意しており、お祝い膳・コース料理まで幅広く楽しめます。

お互いに顔の見える範囲で

今の看板や掲示板にしてから反響を実感されることはありますか?

「表の看板見てん」って予約してくれることがありますね。文字しか出してなかった時は、それを見てくる人はいなかったんちゃうかな。やっぱり写真があるとメッセージが伝わりやすいなと思います。

「表の看板見てん」はやはり日常的にここを通る方々ですか?

地元の方が多いですね。うちの女将がお客さんと絡むのが好きで、「この人初めてやな」と思ったら「今日は何を見て来てくれはったんですか?」って話しかけにいく。会話して「看板見て来てくれはったらしいで」とか情報として入るんです。

来店のきっかけ調査がフェイストゥフェイスなんですね。

そうですね。そうやって顔見知りになっていきます。月に2回、3回と来てくれはるご家族もいてはるし、毎日の人もいる。常連さんに支えてもらってますね。

地域にしっかり根差したお店だと、近年主流になりつつあるSNSでの集客はちょっと違いそうですね。

そうなんです。一時期Twitterを頑張ってたんですけどね。限られた人数でお店を回してますし、SNSに力を入れて遠くからお客さんを集めたとて、って感じで。やっぱりウチの店を知ってくれてて、ウチも知り得る範囲のお客さんが後に繋がると今は思ってます。

レストラン高砂のインスタグラムを紹介する置物の写真

とはいえ、2024年2月に本格始動したインスタは週1回ペースで更新されてます。

お互いに顔の見える範囲がちょうどいい、と。

大学に通いながら調理とホールの両方をやって修行してた時期に、僕の作ったものがテーブルの真ん中にあって、老夫婦が楽しそうにしてる姿を見たんです。鉄火巻きやったんですけど。その時に「ええ仕事やなぁ」って、「とにかくもっと料理がしたい」って思ったんですよ。

相手の喜ぶ顔を身近に感じられる嬉しさがあった。

あのご夫婦の楽しそうな顔が僕の原点にあるんかもしれません。

  • 小山 奉紀さんがインタビューを受けている様子
  • レストラン高砂の看板

「とにかくもっと料理がしたい」と心に決めてから25年あまり、この道ひとすじの小山さん。

これからも看板とともに

100年続くって、誰かの深い思い出のひとつになっていくってことですよね。お店を受け継いでいくことについては考えられていますか?

独身の時は「どうバトンを継いでいったらいいのかな」ってずっと思ってたんです。今は結婚して娘が3人いるんですけど、継ぐことありきよりも、あの子らが幸せやったらええなぁって。

お嬢さんたちは何と?

つい最近「100年続いたもん、もったいない」みたいな話はしてましたけどね。「誰か(お婿さんを)連れて帰ってこよか!」って3人で冗談言うてたので、「ほな頑張れや」と(笑)。もし自分の代でたたむことになっても、夫婦2人の小さいお店を開いて高砂の名前があったらええかなぁって思ってます。

最初の風景に戻るようですね。

そんな感じですよね。

お店の前にある看板の前に立つ小山 奉紀さんの写真

高砂の名前を大切にしたいと話す小山さん。

最後に、ソクプリに印刷発注をするメリットはどこにあるとお感じになっていますか?

実は、先代が買ったA1サイズが出力できる大型の印刷機が昔はあったんです。でもそんなに頻繁に印刷するわけじゃないから、紙も悪くなる。そういうコストを考えると、この値段で都度やってくれて助かってます。

これからも、「なに屋なん?」に答える看板とともに愛されるお店でいてください。

頑張っていきたいと思います。

小山さんが活用した商品はこちら

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